H社48キットでヘルキャット、それも英海軍で使われてたのを作りたい、で、少しおチョボなカウリングは旧О滝キットから前縁部を拝借すればいいんでないかい? との目論見に、いつもお世話になってる、とりさんが手早くレジンでそのカウル部を作ってくださいまして拝領。さあ、やってみるべとなったのがこれです。すでに、とりさんとこで美麗英猫が先行してることもありまして、わずかに色をつけようと戦闘偵察型たるFRタイプにしてカメラ窓の工作などを追加しております。セコイ。(^^;  やはり白帯部がハレーション起しますので画像がイマイチかもですが、よしなによしなに。

*謝辞;レジンのカウルをいただいた、とりさん、FAAヘルキャットの資料をみせていただいたmayonakaさん、両先輩に感謝、です。

乗っかってる消えかけ(半身透明)チェシャ猫(不思議の国のアリスでお馴染み)は、かいよーどうさんの食玩、さらにその特別版というヤツです(参考文献参照)。今回はちょうどカウルの「くち」部分の拡大がメインということで、ニヤニヤとお出まし願った次第。でずにーのアニメにあるシマシマのイカレタ猫がいいんですが、あれはまあそのナニですからして(略)。ちなみに↑タイトルの「Grin like a Chesire Cat」は「わけもなくにやにや笑う」といった意味の慣用句。GrummanとGrinの韻がうんぬんはさておき。(^^;

さて、ワイルドキャット@英名マートレットの頃から英艦隊にも一族をせっせと送り込んでいたグラマン、続くヘルキャットも比較的早い時期から送り込んでますな。当初の予定英名ガネット。これは-3仕様の頃ですが、今回のは-5仕様、もうこの頃は英米共通で「ヘルキャット」の名で。で、この英国で使われた-5なんですけれども、どうも-5生産当初の千数百機の中からかなりの割合で送られているような。ってのは、操縦席背後の小窓が残ってたり、あるいはその後方背中の識別灯も残ってたりすることからの推量。とすると、H社キット主翼パネルラインを修正するには、上面はともかく下面の修正は不要なのかも知れませぬ。やっちゃった後に気付いたんですが。(^^;

このヘルキャット、本来の活躍の場である太平洋ではマーカス島攻撃が初陣で、時に1943年9月。英軍への引き渡しは、既にその年の5月からはじまっておりますんで、わりと良い待遇(?)かと。で、その英猫たち、対日戦にはマラヤ、東インド方面で1944年の夏から実戦参加とのこと。シーファイアやシーハリケーン使ってた連中からみれば、かなりのカルチャーショック的機体だったかも?

全体の雰囲気、どうでしょう? 「くぐもった」感じが出てるといいんですがね〜。色調はビミョーざんす。(^^; マーキングは45年5月にマレー半島西岸まで飛び回っていた戦闘偵察型、すなはち「FR」を再現。デカールは複数寄せ集め@辻褄合わせ。-5仕様はヘルキャットMk.II なので、Hellcat FR.II ということになります。機体ナンバーがですね、参考書の写真ページと側面図や本文で違ってたりしますが(汗)。(JW370とJW730。たぶん730が正解かと)

機銃は真鍮管(二重)で工作してみましたが、まだ少し出っ張りすぎですな。ホントは外側など筒が見えないんですけど、折角真鍮管で作ったもんですから。わはは(汗)。キャノピー可動部はキット部品(厚すぎて開状態にできない)を型に、PET(チョコタンクのケース)で絞ってみました。塗りはいつものハイブリッド、H社の英猫キットで指定されてる「6K◎K」機とコードの同じ別機のFRタイプであります。FR、カメラ積んでると侮るなかれ、この型でちゃんと複数の撃墜記録を揚げた機体も存在しとりますゆえ。ちなみに、機銃は下ろしてないようで、これを下ろした型をPRと称するってな記述も。

排気部ヨゴシは流行りの(笑)コピックと、パステルですね。ちょいと両側車輪部の影がかぶさってて見にくいのは御勘弁。胴体の垂直カメラ窓も見えております。その前の山型のフェンス?はオイル除けらしく。下面ラウンデルはちょいとドジ踏んでるんですが、ハッキリ写ってないや、よかった。(^^; カメラ窓のオイルフェンスはプラ材(張りつけてから削って薄く)、窓自体は孔を開けて透明材で。位置を間違えたりいろいろでしたさ(汗)。このカメラを3台積んでたかどうかも少し疑問が残りますが、ま、今回はこれで。この下腹あたり、着艦事故でドジって引っ繰り返ってる機体の写真が参考に(涙)。いくらシーファイアより脚が艦上にむいているといっても、やはり事故はあるようで。

このSEAにおけるFAA(略号多すぎ)迷彩、赤を抜いた姿なんですが、↑意外や垂直安定板のフラッシュに入る赤が結構ビシッと全体をしめる感じ。だもんで赤の入る、しかも戦闘偵察型を選んだんですが。胴体の斜めカメラ窓がみえてますな。先にも書いたように、機番はH社英猫キット指定機とコードレター同じながらも別機。どっちかがコケたあとどっちかが描いた6KKかと。ラウンデルの濃いブルーに白帯、その背景のコントラストが弱いもわもわ迷彩という魅力的姿。車輪はキットのが少し細かったんで、О滝のを流用。トレッドがつるりんなのはご愛嬌ってことでひとつ。(^^;  アンテナ柱は真鍮材で置換、でもってテグスでラインを。胴体上下に、ひゅいっと飛出すIFFアンテナは、より太めのテグスで。あ、翼端灯は透明化しとりまする。内部に色電球のあるタイプだったので。

この方面の白帯とラウンデルの位置関係、あるいはラウンデルそのものの白と濃青の比率や大きさ、尾翼フラッシュの赤の有無、コードレターのサイズや位置など、かなりバリエーションがあるようですんで、作る/塗る時は先の機体細部特徴含めて、できれば確認できる実機写真があったほうがよかろうかと。

今回はパネルラインに大幅に鉛筆を使用。アップにするとややキタナイ(汗)。でもこのすっきりしなさ(笑)が、もわもわくぐもり迷彩に合うんじゃないかと(勝手に云ってなさい)。シートベルトは板鉛+エッチング製金具。ペラはキットのが薄すぎる印象を持ちましたが、厚塗りで気持ちごまかしてありますね。ヽ(゚∀。)ノ

フィギュア置くと、やはりデカイ機体ですな。(^^; ヘルキャットらしさのポイントのひとつが背中の稜線なわけですが、垂直尾翼の前方1〜2フレームくらいの「峰」の部分は、もう少し鋭く(薄く)なってる感じも。ダークシーブルーの米軍機にするときは、カウルのライン修正とともにここも少し削って、一見図太い機体の中にある鋭いラインを強調してみたく思いまするよ。

このページのトップでチェシャ猫のっけてる画像とこれ↑とで、形状修正されたカウルがわかりますかしら。下部の開口部がH社キットのそれより裂けておりますね、耳元まで(恐)。その関係で、下縁もやや直線的になっております。先ごろ発売のCE社製「正しいカウル」だと、さらに上面ももう少し直線的に前まできてます。ま、英猫はこのくらいの柔らかさがあったほうがヨロシでしょ。しっくりくるカウル、とりさんに感謝〜。今回もペラ軸は真鍮管で置換、ぶんぶん廻る目が回る。(@_@)

この角度も本機の魅力をよく伝える視点なのでは、と。迷彩の色調に関しては、もう独断と偏見そのものでありまして(汗)、例えば日本陸軍機の濃緑色とか、ドイツのグレーバイオレットとかも味付けに使用しとります。そのせいで、どことなく枢軸臭が?(汗)

さて、この英ヘルキャット。タフであり、搭載量もある、そして母艦上での扱いも合格点で、ふと考えれば戦後も十分に使える機体では?、と。ところが、コルセアもそうですが、あっというまに英艦隊からその姿を消してしまうんですね。まあシーフューリーなどの機体が控えてはいたわけですが。この辺り、実際どうだったかというと、なにしろこれら米製機体、レンドリースの借り物だったと。つまりは、借りてる限りは1日単位でどんどんずんずん借用料がかさむんですと(驚)。かくして、いくさを終えた猫たちは、時間と競争するようにあたふたと消えていったのでした(涙)。-3と-5それぞれの仕様で英軍にわたったこの猫の総数は千と二百にチョイたらず、それが終戦の年の末まで、わずか3〜4ヶ月の間に、さらりといなくなってしまったようです。そう、消えゆくはチェシャ猫のならい。お粗末。m(_ _)m  

もっとチェシャ猫の謎の禅問答(実は遥かに論理的)をからめてお話を書けるといいんですが、あいにく素養に欠けております。すみませぬ(汗)。  

   

(・∀・)ニヤニヤ ←残っている


<参考文献> 

(2004年9月21日初出)


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